九州で生まれ育った家人のお雑煮のレシピ
2017/03/17
九州で生まれ育った家人のお雑煮のレシピ
材料(2人分)
丸餅 2個
有頭エビ 2尾
大根 2センチの輪切りを梅型に抜いたもの2枚
人参(金時人参)1センチ幅の輪切りを梅型に抜いたもの2枚
しいたけ 小2個 ぷっくりしたもの
里芋 2個
だし汁 400㏄(白だし)
鶏肉(もも) 2切れ
昆布 5センチ角 2枚(きれいに拭く)
ブリ 2切れ ブリの臭みを消すために塩をふり20分ほどおく。時間がたったら水で洗い流し水分を拭き取る。
三つ葉 2枚
柚子 適量 皮をきれいにむき千切りにする。
寿の字を切り抜いたかまぼこ 2枚
手毬麩 2個
鰹節 ふたつまみ
水 適量
塩 2つまみ
作り方
⓵根菜類を下茹でする。(人参、大根は梅型に抜く。里芋は600wのレンジでチンして皮をむく。)
⓶有頭エビは塩で丁寧に洗い、背ワタを除く。
⓷鍋に水を適量入れ、塩ふたつまみ、有頭エビ2尾をいれ、中火で火を通す。
⓸三つ葉を洗って、葉の部分を2枚準備する。
⓹柚子の皮の部分を薄くむき、むいた皮を千切りにする。(1人2~3本)
⓺鍋にだし汁を400㏄いれ、温めたのち、鶏肉2切れ、5センチ角に切った昆布、臭み取りをしたブリ2切れを入れアクをとる。大根、人参、しいたけ、里芋を入れ、白だしで味を調える。
⓻丸餅はゆでる。
⓼器に昆布を敷き、丸餅をのせる。大根、人参、しいたけ、里芋、鶏肉、ブリ、かまぼこ、手毬麩を盛りつけだし汁をはる。
⓽三つ葉、エビ、柚子を飾る。カツオ節をひとつまみいれる。
雑煮といえば、漱石『吾輩は猫である』の猫が、雑煮の餅を食べて、餅を口中から出すこともならず、飲み込むこともできず、前足で、顔の周りを撫でまわし、後ろ足で立って、躍起になっているところを、苦沙弥先生の子供から、踊りを踊っていると評されたことを思い出す。さぞつらかったろうと思う。
漱石作品で、雑煮が出てくる作品を挙げておく。『永日小品』、『思い出す事など』、『坊っちゃん』、『吾輩は猫である』。記憶から抜け落ちているものもあるかもしれない。
雑煮(何も雑煮に限らず料理全般にいえることなのかもしれないが)は、作る人の故郷、作る人の性格によって、たいそうその内容と味とが変わってくるものである。食通で知られる北大路魯山人や、岡本かの子が、雑煮という題で小文を書いている。様々な、種類の雑煮が紹介されていて、読んでいて楽しい。
私は、本で読んだ料理法に感心すると、最初のうちはその料理法に倣って作ってばかりにいるが、そのうち、今までのやり方も捨てがたく思い、結局、もとのまま、という過程を経ることが非常に多い。妙なものである。Womanizerという種類の人々がいるが、ああいった人々には、初めて好きになった人とうまくいかなかったケースが多いような印象を受ける。似たような心理が働いているのかもしれない。